白雪姫的な何か テイク3
ショートショート / 2010年07月 / ただの思いつき。
特注らしい、丈夫な鏡に問いかける。

「鏡よ鏡よ鏡さん、世界で一番美しいのはだあれ?」

鏡は何も答えない。
ただの鏡だ。鏡はものを言わない。

「お嬢様は十分かわいらしゅうございますよっ」
――物陰から執事が気を使って声援を送ってきた。

私は部屋に戻って頭からベッドに飛び込むと、うつ伏せでしばらく足をバタバタさせてから脱力してふて寝した。
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